一斉に花が咲き乱れ、もうすっかり春です。冬のコートを脱いで、春爛漫の英国に出かけましょう。
恐らく花粉症の人を除けば、誰でもブルーベルの森が大好きです(花粉症の人にしても、美しい写真を数枚見せられれば、心惹かれずにはいられないでしょう)。生い茂る木々の間から木漏れ日が差し込み、明るい青紫色の花が一面を覆い尽くす光景は実にすばらしいものです。
満開は4月末から5月初めにかけて。適当な森を選んで春の散策に出かけ、英国屈指のすばらしい自然を楽しみましょう。
映画『ハリー・ポッター』でグレンフィナン高架橋を見たことがあるかもしれませんが、英国には現役のビンテージ列車がたくさん走っています!
とりわけ晴れた春の日に列車で旅をするのは素敵です。驚くほど多様な英国の風景があなたの周りで生気を取り戻し、起伏に富んだ景観や海の眺めが車窓を流れ去っていきます。
英国各地でいろいろな蒸気機関車に出会うことでしょう。サセックスにはその名もずばりブルーベル鉄道があります。また多くの国立公園では園内を蒸気機関車が走っています。ダートムーア鉄道もその一つです。
春は寒々と閉ざされた気持ちを振り払って活動を始める季節ではないですか? だからこそ春はビルや丘に登って、心洗われときめく眺めを見渡すのにうってつけなのです。新鮮な春の空気を吸い込み、少しずつ長くなる日を味わって、少しばかり楽しい思いに浸ることができます。
ロンドンの大火記念塔を訪ねてみましょう。その絶妙な高さゆえに、町中にいる感覚を味わいながら、セント・ポール大聖堂(ここからの眺めも抜群です)やテムズ川など、ロンドンのすばらしい景色を一望できる格好の場所です。
大火記念塔はロンドンで起きた大火を追悼するために建てられた塔です。塔を倒して寝かせれば、塔の高さがプディング・ミル・レーンの出火元までの距離になっています。
カントリーサイドの方がお好みなら、グロスタシャーのブロードウェー・タワーはいかがでしょう。まるでおとぎ話に出てくるような塔です。流れる雲やパッチワークのような野原、かなた眼下の谷間まで広がる牧草地の眺めが楽しめます。
英国にはまるで魔法のような不思議な場所がたくさんあります。
英国にはまるで魔法のような不思議な場所がたくさんあります。
こんな冒険には、春の兆しを感じるこの時期が絶好のタイミングです。心地いい気候の中、清々しい空気に包まれて、英国カントリーサイドゆかりの豊かな物語や伝説を満喫すれば、魔力を感じることができるかもしれません。
大都市に滞在するなら、都市に点在する公園がおすすめです。遠くまで行かなくてもカントリーサイドの雰囲気を楽しめます。リッチモンド公園もその一つ。かつては国王の狩猟地でしたが、今ではシダが蔓延り、年輪を重ねたオークの木々が生い茂って、シカの群れが遊ぶ広大な緑地になっています。
近くには散策の後に立ち寄れる魅力的なパブがたくさんあります。ここから見えるセント・ポール大聖堂のすばらしい眺めも忘れずにご堪能ください。