英国ミシュランガイド2020発表!
去る10月7日、権威あるレストランガイドと称される『ミシュランガイド2020年』が発表され、英国から新たに28の店が受賞しました。エディンバラ『コンディタ』やバッキンバムシャー『アーティチョーク』、ヨークシャー『ジ・エンジェル・アット・ヘットン』はそれぞれ1つ星を初獲得。2つ星や3つ星を得た新しいレストランが出現する中、ロンドンの『スケッチ』など由緒ある店が初めて3つ星を手に入れています。一味違う「パンチの効いた美食国」英国を讃え、傑出した新ミシュランレストランをご紹介します。
注目のレストラン
マンチェスター
今回の授賞でもっとも成功した店のひとつはマンチェスターの『マナ』でしょう。『ノマ』で腕を上げたシェフ、サイモン・マーティンが賑やかなアンコーツ地区に1年前に構えた店です。マンチェスターがミシュランを獲得するのは40年以上ぶり。季節の食材ををふんだんに採り入れたこの趣ある店は、マンチェスター飲食業界のトップの座に輝きました。
ロンドン
メイフェアにある『スケッチ』は星がひとつ追加されました。館内の有名なピンク色の部屋の上にある『レクチャー・ルーム・アンド・ライブラリー』は今年、最高の栄誉である3つ星を獲得しました。フランス人シェフ、ピエール・ガニェールが率いる『スケッチ』の勢いは衰えず、ユニークで「オートクチュール」な体験を求める方にぴったりな究極のレストランとして成長し続けています。
ロンドン『フォー・シーズンズ・ホテル』の館内にある『ラ・デイム・デ・ピック』も今回の受賞で星数が増えた店です。シェフのアン=ソフィー・ピックは究極の食体験を提供するため、自身のフレンチの技を絶えず進化させ続けてきました。その努力が実り2つ星を獲得しました。
ウィルトシャー
23のエリート級レストランに加わり、ウィルトシャー『ザ・ダイニング・ルーム・アット・ワットリー・マナー』も1つ星から2つ星にランクアップしました。2018年ヨーロピアン・シェフ・オブ・ザ・イアー受賞者で総料理長のナイル・キーティングによる季節に合わせたモダン・ブリティッシュ・メニューが、英国でもっとも有望なレストランのひとつとして注目を集めています。
新たに星を獲得した店
美食の街ロンドン
ショーディッチにあるヌノ・メンデスの『マオス』をはじめとするロンドンの多くの新しい店が今回初めて星を勝ち取りました。リッチモンド『ダイサート・ピーターシャム』、シェパーズ・ブッシュ『エンドウ・アット・ザ・ロタンダ』、ベスナル・グリーン『ダ・テッラ』などの顔ぶれは、ロンドンが世界きっての美食の街のひとつであることを表しています。
湖水地方で星付きレストラン数が倍に
英国でもっとも美しい地域のひとつである湖水地方が、グルメ通にも人気の場所であることが証明されました。ブレイスウェイト『ザ・コテージ・イン・ザ・ウッド』、アンブルサイド『オールド・スタンプ・ハウス』、アスカム『アリウム・アット・アスカム・ホール』がすべて1つ星を獲得し、この地域の星の数は合計で8つとなりました。また、星は逃しましたが、『ザ・ドッグ・アンド・ガン・イン・アット・スケルトン』はコストパフォーマンスが高く良質な料理を提供するレストランに与えられる「ビブグルマン」を受賞しました。
ミッドランズ地方のクリエイティブなレストラン
ミッドランズ地方にある2つの創造性豊かなレストランが、今回新たに星を受賞しました。アクタル・イスラム率いるバーミンガムの革新的なインド料理店『オフィーム』と、ノッティンガムで植物由来(プラントベース)の料理を提供する『アルケミラ』です。