実際に訪ねることができるロケ地とともに、大人気の英国映画をご紹介します。
ハリー・ポッターシリーズ
誰もが夢中になる魔法使いの少年ハリー・ポッターは英国中のあらゆる場所で活躍しました。どこも魔法が感じられる魅惑的な場所です。ホグワーツ特急が発着する9と3/4番線があるロンドンのキングスクロス駅から列車に乗り、グレンフィナン高架橋(Glenfinnan Viaduct)を通過すれば蒸気を上げるホグワーツ特急が目に浮かびます。ここはロンの空飛ぶ車フォード・アングリアが着地した橋です。リーキー・コールドロン(Leaky Cauldron)の入り口となったロンドンにあるビクトリア朝建築のレドンホール・マーケット(Leadenhall Market)もお勧めです。ホグワーツ魔法学校を探しているのなら、空飛ぶほうきを手にアニック城(Alnwick Castle) 、オックスフォードのボドリアン図書館(Bodleian Library )、ダラム大聖堂(Durham Cathedral) に行ってみてください。
ジェームス・ボンドシリーズ
ジェームス・ボンドのロケ地を挙げると終わりがありませんので、この英国紳士のスパイにまつわる必見の場所だけをいくつかご紹介します。ニューフォレストのボーリュー(Beaulieu)にある国立自動車博物館(National Motor Museum)には、『私を愛したスパイ』に登場する伝説のサブマリン・ロータスを始めとする世界有数の「ボンドカー」コレクションがあります。また、ロンドンでは『ゴールデンアイ』と『ワールド・イズ・ノット・イナフ』に出てくるMI6の本部を実際に見ることができます。高速船ロンドン・リブ・ボヤージュ(London Rib Voyages)に乗りMI6の前を通り過ぎればボンド気分でスリルを味わえるはずです。
最新作『スペクター』にもロンドンアイ(London Eye)や、マーケットやオルタナティブ・ミュージックで有名なカムデンロック(Camden Lock)などロンドンならではの場所が登場しています。オックスフォードにある荘厳なブレナム宮殿(Blenheim Palace ) も同映画の舞台となっています。
博士と彼女のセオリー
スティーブン・ホーキング博士(Professor Stephen Hawking)を描いたこの感動的な映画で、英国人俳優エディ・レッドメイン(Eddie Redmayne)はアカデミー賞を受賞しました。映画は、この有名な物理学者がケンブリッジ大学の学生であった頃の話であり、最初の妻ジェーンワイルド(Jane Wilde)と出会い、発症したルー・ゲーリック病(ALS)に二人で立ち向かいます。ケンブリッジ大学の歴史ある建物の内外が舞台となっており、セントジョンズ・カレッジであの美しいトリニティ・カレッジのメイボールのシーンが撮影されました。また、リッチモンドのハンプトン・コート宮殿(Hampton Court Palace) が映画ではバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)として登場しています。
プライドと偏見
ジェーン・オースティン(Jane Austen)の小説を華やかによみがえらせたこの映画では、 ロケ地となったダービーシャー(Derbyshire)、リンカンシャー(Lincolnshire)、ケント(kent)の豪華な魅力が最大限に引き出されています。キーラ・ナイトレイ(Keira Knightley)の演じるエリザベス・ベネットの姿を追いながら、ミスター・ダーシー(マシュー・マクファディン/Matthew Macfadyen)の邸宅として登場したダービーシャーのチャッツワース・ハウス(Chatsworth House) 、そして豊かな風景が広がるピーク・ディストリクト(Peak District)や、メリトン村として登場したリンカンシャーのジョージ王朝時代の町スタンフォード(Stanford)を訪ねてみましょう。
ミス・ポター
ビアトリクス・ポター(Beatrix Potter)の半生を描いた『ミス・ポター』では、彼女の心をつかみ、人気の絵本を生んだ美しい湖水地方 が映し出されています。レネー・ゼルウィガー(Renee Zellweger)が主役を演じました。恋と別れを描いたこの映画を見ると、ミス・ポターお気に入りの別荘地ダーウェントウォーター(Derwentwater)など映し出される風景にきっと心奪われるでしょう。ロケ地の全リストはムービーマップをご覧ください 。
ラブ・アクチュアリー
ヒュー・グラント(Hugh Grant)が英国首相を演じたこの心躍る映画は、ロンドンを舞台に愛に不器用なさまざまな男女のクリスマスまでの物語を追っています。英国の首都ロンドンに到着したらまず目に入るのは、映画のオープニングとエンディングのロケ地であるヒースロー空港です。 リーアム・ニーソン(Liam Neeson)が義理の息子を心配し愛することの苦しみについて語ったサウスバンクのガブリエルズ・ワーフ(Gabriel’s Wharf)などの人気スポットもあります。エマ・トンプソン(Emma Thompson)演じる妻が買い物をしている隙に故アラン・リックマン(Alan Rickman)が、彼に言い寄る会社の同僚にプレゼントする金のネックレスをこっそり買おうとして、ミスター・ビーンとして知られるローワン・アトキンソン(Rowan Atkinson)と楽しい掛け合いを見せた有名な百貨店セルフリッジ(Selfridges)を訪れるのもお勧めです。
ブレイブハート
ハイランド地方でメル・ギブソン(Mel Gibson)さながらに「自由を!」と叫ぶのはいかがでしょう。ブレイブハートに出てくる古い町を最高に楽しみたいのならハイキングブーツを履いたり、マウンテンバイクにまたがったりして、グレンコー(Glencoe) 、欧州で最も多湿の谷グレン・ネビス(Glen Nevis)やロッホ・レーベン(Loch Leven)を訪ねてみてください。いずれもハイランド中心部のフォート・ウィリアム(Fort William)からすぐです。
クィーン
映画で、ダイアナ元皇太子妃(プリンセス・オブ・ウェールズ)が急逝した後のエリザベス女王を演じたヘレン・ミレン(Helen Mirren)はアカデミー賞を受賞し、スコットランドの家屋にも脚光が当たりました。カレイン城(Culzean Castle)、アバディーンシャーのフレイザー城(Castle Fraser)、そしてイギリス王室の居城であるバルモラル城 で、優雅に手を振る練習をしてみるのもお勧めです。美しい自然が残るグレンフェシー・エステート(Glenfeshie Estate)や、ロンドンで最も有名な王室や政治にまつわる場所も登場しています。
英国王のスピーチ
吃音に悩む英国王ジョージ6世をコリン・ファース(Colin Firth)が演じたこの美しい感動を呼ぶ映画は英国中の様々な場所で撮影されました。映画ではウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)としてイーリー大聖堂(Ely Cathedral) が登場しています。
1308年から戴冠式で利用されてきた14世紀に作られた即位の椅子(Coronation Chair)は今でもウェストミンスター寺院のツアーで見学することができますが、映画では精巧なレプリカが利用されました。イーリー大聖堂も一見の価値があり、周囲の沼沢地帯を見渡すようにそびえたつ塔や、1322年に主要塔が倒壊した後に建てられた珍しい八角形の間があります。
ブリジット・ジョーンズの日記シリーズ
ヘレン・フィールディング(Helen Fielding)の小説を映画化しヒットしたレネー・ゼルウィガー主演のロマンチックコメディの待望の第三弾『Bridget Jones’s Baby(仮題/ブリジット・ジョーンズ・ベイビー)』は、2016年秋に公開予定です。前2作同様ロンドンが中心舞台となるようですが、他にもサマーセット(Somerset)(http://www.visitsomerset.co.uk)でブリジットの姿が目撃されており、有名なグラストンベリー(Glastonbury)の音楽フェスティバル を再現した舞台で映画の収録が行われています。